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クリニックを訪れた患者さんが、もっとも長く過ごすのが待合室。待ち時間の居心地はクリニックの印象に直結するので、少しでも患者さんの居心地を考えた工夫をしたいものです。

診察の待ち時間が長くなってしまっても、過ごしやすくストレスを感じない空間であれば、患者さんの満足度を高めることができ、クレームを防ぐこともできます。

待合室は、病気やケガで体調を崩した幅広い年代の患者さんが過ごす空間だからこそ、さまざまな視点をもって改善を試みることが大切です。

・心地よさを感じる空間
人間が心地よい空間を作るキーとなるのが「光」「植物」「音楽」です。

ロールスクリーンやブラインドで窓からの柔らかい光や青白い電球よりもオレンジがかった電球色を取り入れることで、やわらかな暖かみのある落ち着いた空間となります。

緑の植物はリラックス効果をもたらしてくれます。観葉植物のレンタルサービスを活用すれば、お手入れ不要で常に生き生きとしたグリーンを待合室に取り入れることができるでしょう。

また、患者さん同士の発する音や、診察室や処置室からの音が気にならないよう、ゆったりとしたクラシックやヒーリングミュージックを流すのも心地よい空間づくりに効果的です。患者さんの緊張感を和らげ、精神を安定させてくれるでしょう。

・椅子の配置を工夫する
患者さん同士が視線を合わせにくいよう椅子の配置を工夫することで、その場の居心地を大きく改善することができます。向かい合わせになってしまう場合は、パーテーションや観葉植物など視線を遮る工夫をするとよいでしょう。

また、キッズスペースなどお子さんが過ごすエリアを分け、ベビーカーや車いすの方が過ごせる空間を確保することも大切です。

・健康に配慮した物の設置
感染症対策はクリニックの信頼にも繋がります。入口やカウンターなど患者さんが使いやすい場所にアルコール消毒液を設置するようにしましょう。

また、待合室は空気が乾燥しがちです。飲み物を持参していない患者さんが待ち時間に喉の不快を感じないよう、かつ、乾燥による感染防止や脱水防止への心遣いとして、ウォーターサーバーや加湿機能付き空気清浄機の設置を行いたいものです。

・待ち時間を有意義な時間にする工夫
Wi-Fi環境を整える、専門誌や雑誌、新聞・チラシ等を置く、健康に関する情報を掲示することで、患者さんの待ち時間を退屈な時間から有意義な時間へと変える工夫も検討してみましょう。