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看護師が抑えておきたい食事介助のポイント

患者さんの食事介助をしているんだけど、なんだか患者さんが食べ辛そう。
もっと上手になって、美味しく食べてもらいたい!

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看護師向け!食事介助のポイント
誤嚥を防ぐ姿勢に配慮
食事介助で最も配慮したいのが、誤嚥を防ぐ姿勢。ベッドサイドに座る場合は、足の裏を床につけ頸部を前屈させた状態に、ベッド上の場合は、膝下にクッションを入れ軽く膝を曲げ、頭部に枕を当て頸部を前屈させることで、誤嚥防止に繋がります。テーブルは患者さんに食事内容が見える位置で、できるだけ自分で食事を摂れるように、上肢を動かしやすい高さに設置しましょう。

障害に合わせた配膳を
障害の場所によって、動かしやすい側、見やすい側を意識して配膳しましょう。視覚障害のある患者さんには、トレーを時計に見立てて時間位置に合わせて食事を配置します。また、上肢や指に障害がある患者さんには、障害に応じた食器やカトラリーを用意しましょう。

全介助する場合の流れと声掛け
1. 患者の体勢を整え、配膳する。
「○○さん、お食事がきましたよ。ベッドから起きましょうか。」
2. 水分補給を促し、口腔内を潤す。(嚥下防止)
「喉は渇いていないですか?お水を飲みましょう。」
3. 患者の横に座り、献立を伝えて食欲を促す。
「今日のメニューは○○ですよ。お好きなものはありますか?(何から召し上がりますか?)」
4. ひと口分(ティースプーンに軽く1杯程度)ずつスプーンに乗せ、「はい、○○です。どうぞ」と言って口を開けてもらい、スプーンを口の中に入れ、舌の上にスプーンを置く。スプーンを上方向から入れると顎が上がり誤嚥しやすくなるので、少し下方向から入れるようにする。「はい」と合図をして口を閉じてもらい、スプーンを口から外す。
5. 飲み込んだことをしっかり確認してから、患者のペースに合わせて次に進む。
6. 料理の温度に配慮しながら、主食・副菜・汁物を交互に提供する。
「次は、○○です。どうぞ」
患者の食べやすい順番があれば、それに従うのもよいでしょう。
「次は何を召し上がりますか?」
7. 食べるペースが落ちてきたら、「まだ食べられますか?」「もうお下げしますか?」「これは好みに合いませんか?」など声がけして、意向を伺う。
8. 摂取量を記録し、たくさん食べられた時は、それを伝えて一緒に喜ぶ。
「昨日よりたくさん食べられましたね!」
9. 口腔内を清潔にし、ベッドに戻る。
「お口の中をきれいにして、ベッドに戻りましょうか?」
10. 胃食道からの逆流を防ぐため、30分程度は体を起こしておく。

食事介助は、丁寧な声掛けを心がけることで、美味しく楽しい時間に感じてもらうことができるのね。介助者が誤嚥予防に配慮することで、患者さんにも安心して食べてもらえることもわかったわ。

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