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日本医療労働組合連合会が2017年に実施した調査によると、日勤看護師のうち「就業時間以降に30分を超える残業をしている」と答えた人が73.9％にも上ることが分かっています。
残業時間は勤務している科や勤務形態によっても変わりますが、同調査では若い世代になるほど残業が増えることも判明しました。
看護師の残業が増えるのには、次のような理由が考えられます。

勤務形態が違う人への引継ぎ
総合病院や大学病院などの入院施設では夜勤・日勤の勤務形態があり、2交替制または3交替制で業務を回していきます。その場合日勤から夜勤、夜勤から日勤へと引継ぎをするため、残業が発生しやすいのです。

看護記録作成などの事務作業
看護師は業務の中で、看護の内容や過程を看護記録として残す義務があります。看護記録はその都度記入をするのが理想的ですが、仮に勤務時間中に記録ができなかった場合、就業時間後に残業として記録を付けなければなりません。このような事務作業は残業の中で大きな割合を占めることが多いのです。

研修や会議、勉強会
病院では勤務時間外に研修や会議、勉強会が開かれることが多くなっています。本来であれば業務時間内におこなうべきものですが、業務の都合で勤務時間外に開かざるを得ないケースが多いのです。

急患や容体急変などの対応
職場によっては急患や入院患者の容体急変に対応するため、残業をせざるを得ないケースがあります。

人手不足
近年は人員不足の医療機関が増えています。また、患者の高齢化・重症化などの影響もあり、1人あたりの業務量が増加しています。業務が勤務時間内に終わらなくなれば、当然残業時間も多くなるでしょう。

働き方改革が叫ばれる近年は、多くの企業で時間外労働（残業）を減らす取り組みがおこなわれています。当然ながら、看護師も例外ではありません。残業を減らすには、医療機関がおこなう対策はもちろん、個々の取り組みも重要です。

職場全体で「残業削減」の意思を持つ
企業が残業を増やさない取り組みをしても、“職場の雰囲気”が悪さをして状況が変わらない……というケースは少なくありません。1人ひとりが「勤務時間内で業務を終わらせられるにはどうすればいいか」という意識を持ち、業務を効率化していくことが重要です。また、業務にかかる時間を把握したうえで、時間の管理を徹底するのも効果的でしょう。
個人単位ではうまくいかないかもしれませんが、チームで取り組めば大きな変化が得られるはず。一緒に働く人たちと改善策を出し合ってみましょう。

チームメンバーで仕事のカバーをし合う
仕事は協力し合いながらおこなうものです。複数人で分担する方が早く終わる業務は積極的にカバーをしたり、逆に手助けが欲しいときは他の人にお願いしたりして1人ひとりの業務負担を減らせるようにしてみましょう。そのためには普段からしっかりとコミュニケーションをとることが重要です。

仕事の早い先輩を見て学ぶ
残業を減らすには、同じ職場で働いている優秀な先輩を参考にするのもオススメ。「先輩はなぜ仕事が早いのだろう？」と考えて真似をすることで、無駄なく仕事が進められるようになっていきます。