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今のようにネットが普及していなかった時代には、年賀状のやりとりは縁のある人との年に一度の交流として、多くの人が当たり前に行っていたことでした。その頃は、同僚や上司に年賀状でご挨拶をするのが社会人としてのマナーや一般常識であるとされていました。
しかし近年では、形式的な儀礼をやめる「虚礼廃止」という風潮が広まってきています。病院やクリニックに限らず一般企業でも、社員同士の年賀状やバレンタインデーの贈り物のやりとりなどを控えるよう通達する職場が増えている状況です。
また、以前は社員や職員の自宅住所などを名簿として共有する職場も少なくありませんでしたが、昨今では個人情報保護の観点からこうしたことは行われなくなってきています。
病院やクリニックは、年末にかけて多忙な時期となることもあって、職員間で年賀状を送りあう習慣がない職場が多いと言えるでしょう。

職場の慣習を聞いてみる
上司などに年賀状を出す必要がない職場が多いとは言いましたが、古くからの慣習が今も続いている職場もあります。新人さんなら、先輩や上司にそれとなく、年賀状はどうすれば良いか、ほかの人はどうしている人が多いのかなどを聞いてみたうえで判断することをおすすめします。

LINEやメールで新年の挨拶を
LINEやメールのやりとりをしたことのある職場の人には、元日にLINEなどで新年の挨拶を送ると良いでしょう。年賀状を受け取った場合と比べて気軽に返信できるので、相手の負担にもなりにくいです。新年の挨拶に合わせて、日ごろお世話になっている感謝の気持ちなどを一言お伝えするようにすると心がこもった印象になりますよ。

届いた年賀状にはきちんと返信する
「自分からは年賀状を出していないのに、職場の人から年賀状が届いた」「以前、受け持っていた患者さんから、病院の住所で自分宛に年賀状をいただいた」など、自分から年賀状を送っていない相手から年賀状が届いた場合、できるだけ早く返事を出しましょう。年賀状を書面でいただいた場合、メールなどではなく自分も書面で返信するのがマナーです。1月7日までの間であれば年賀状、7日以降になる場合は寒中見舞いとして送ります。相手が目上の方の場合、略語である「賀正」「迎春」などの二字熟語は失礼にあたるため、「謹賀新年」や「謹んで新春のお慶びを申しあげます」などの言葉を用いるようにしましょう。