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1.看護
訪問看護師の基本業務では、病状から異常がないかについてバイタル測定によるモニタリングを行います。呼吸状態や食事・睡眠状況などで変化がないかなど日常の様子も観察し、状況に応じた看護計画を立案します。

2.医療処置
自宅にいながら病院と変わらない医療処置を患者が受けられるよう、点滴や注射、採血、経管栄養の注入、人工肛門のケアなども医師の指示のもとで行います。

3.日常生活のケア
入浴介助や清拭、口腔ケアや爪切りなどの衛生を維持するための日常生活ケアのほか、患者の病状に応じて、排泄介助、体位交換、マッサージなども行います。

4.リハビリテーション
理学療法士、作業療法士などによるリハビリテーションを経済的な理由等によって受けられない場合は、訪問看護師が治療や予防を目的としたリハビリテーションを担うことがあります。

5.介護予防
介護予防を目的とした食事指導、転倒を防ぐための環境整備や寝具の調整などを行います。

6.家族へのフォロー
訪問看護では、家族が患者のケアをスムーズに行えるよう、医療機器の操作方法を教えたり、介助についてアドバイスをしたりするなどのフォローも行います。

7.緩和ケア
終末期を自宅で過ごしたい患者への緩和ケアを行うこともあります。
患者の痛みを和らげるための薬剤投与や、精神的不安を軽減するためにコミュニケーションを取るなど、心身へのケアを行います。

8.他職種との連携
訪問医療では、医療従事者のほか、介護士・ケアマネージャーなどの介護従事者や地域の人とも連携してチームで患者の療養生活を支えています。
訪問看護師は、そのチーム内でも中心的な役割となって関わる役割があります。

病院勤務の看護師の業務は、診療の補助が中心となるのに対し、訪問看護師の業務は療養上の世話がメインの業務となります。

また、訪問看護は訪問先での業務が30〜60分単位で設定されているため、限られた時間内で必要となる看護を完了させることが求められます。
身の回りの介助や環境整備などを、患者の気持ちを汲み取ってきめ細やかに行うには、臨機応変な対応力が求められます。

また、患者本人はもちろん、家族やチーム内の多職種とのスムーズな連携には、高いコミュニケーション力も必要でしょう。