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専門看護師と認定看護師はどう違うの?

看護師の仕事を始めて今年で5年目。まだまだ未熟者な私だけど、看護師の仕事は大好きだし、この先もずっと続けていきたいと思ってます!
そんなわけで、最近気になっているのが看護師としてのキャリアアップ資格のこと。
実務経験5年以上で目指すことができる「専門看護師」「認定看護師」という資格があるのはなんとなく知っているんだけど、実はあんまり詳しく知らないんです。
具体的にどんな違いがあるんだろう。
どっちの資格を目指せばいいのかな……?

「専門看護師」「認定看護師」とは?

「専門看護師」「認定看護師」はどちらも(社)日本看護協会が認定する看護師のキャリアアップ資格です。資格認定制度では、それぞれ以下のように定義されています。

専門看護師
複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた看護師。
認定看護師
特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践のできる看護師。

専門看護師と認定看護師の違い

それぞれの資格の定義を読んでも、具体的に何が違うのかピンと来ないという方もいると思います。具体的な違いを比較してみましょう。

専門看護師認定看護師
果たす役割実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究実践・指導・相談
分野■11種類の「専門看護分野」
・がん看護
・精神看護
・地域看護
・老人看護
・小児看護
・母性看護
・感染症看護
・家族支援
・在宅看護
・慢性疾患看護
・急性・重症患者看護
■21種類の「認定看護分野」
・救急看護
・緩和ケア
・小児救急看護
・新生児集中ケア
・がん放射線療法看護
・がん化学療法看護
・慢性呼吸器疾患看護
・摂食・嚥下障害看護
・感染管理
・透析看護
・手術看護
・糖尿病看護
・集中ケア認定
・がん性疼痛看護
・不妊症看護
・慢性心不全看護
・訪問看護
・皮膚・排泄ケア
・脳卒中リハビリテーション看護
・乳がん看護認
・認知症看護
必要とされる実務経験実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)
必要とされる教育看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得認定看護師教育機関(課程)修了(6か月・615時間以上)

以上のように、対象となる看護分野や、それぞれの分野において求められる役割、資格取得のために必要となる教育などに違いがあることがお分かりいただけると思います。
特に資格取得のために求められる教育の違いは大きく、認定看護師は6か月間の研修を経ると認定審査を受けられるのに対し、専門看護師は大学院に2年通う必要があります。この部分で専門看護師はハードルが高く、2015年現在、認定看護師の登録者がおよそ16,000名であるのに対し、専門看護師の登録者は1,500名弱となっています。
ただし、専門看護師・認定看護師の資格取得に対する支援制度を設けている病院もあり、こうしたバックアップを受けて資格取得を目指している方も少なくありません。

なるほど、どちらも看護師のキャリアアップ資格と言っても専門看護師と認定看護師には結構違いがあるんですね。
専門分野の看護ケアに総合的に関わっていきたいなら専門看護師、特定の分野の看護ケアのスペシャリストを目指すなら認定看護師といったところでしょうか。
資格を取るための勉強にかかる時間や費用のこと、将来どんな看護師としてやっていきたいかをよく考えてから、どちらを目指すか決めようと思います!

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