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看護師なら押さえておきたいグリーフケアのポイント

グリーフケアって聞いたことあるけど、正確にはどういうことなのかな?
看護師として働いているとどうしても患者さんの死と向き合わないといけない場面があるけど、どう声をかけたらいいのか悩んじゃうことが多いなぁ……。
気をつけたほうがいいこととかがあったら知りたいな!

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グリーフケアとは?
家族や友人、恋人など身近な人の死別を経験して深い悲しみを感じている人に寄り添い、心のケアや回復のサポートなどをおこなうことを「グリーフケア」といいます。「グリーフ」とは、死別などの喪失体験にともなう悲しみなどすべての感情のことを指します。

一般病棟や外来ではあまり使わない言葉かもしれませんが、似たようなケアを求められることはありますよね。たとえば、患者さんが重い病気を抱えており、あまり病状がよくないときには、ご家族に声を掛けたり話を聞いたりといったケアを求められる場面があるかと思います。そのため、看護師としてしっかりとグリーフケアのポイントを押さえておきたいですね。
ご家族へのグリーフケアのポイント
「大切な人を亡くしてしまった」もしくは「亡くしてしまうかもしれない……」と涙を流して悲しんでいる方に対して、どう声を掛けていいのか迷ってしまったという経験はありませんか?
このようなグリーフを抱えた人に対するケアで押さえておきたいポイントは以下の2つです。

・悲しみから解放されるには時間がかかるということを理解する
・話しやすい場を作って、話を聞いてあげる

喪失体験の悲嘆の過程が過ぎ、受容できるようになるには約4年半もの長い歳月がかかるといわれています。ご家族のつらそうな姿を見ると「今すぐ助けてあげたい」と思ってしまいますが、グリーフという感情はとても個人的なもので、今悲しみを感じているのも、これから前へ進んでいくのもご家族本人なのです。心の状態が回復するまでには時間がかかるものだということを理解したうえで、今私たちができることを考えてみましょう。

喪失の悲しみは本人が何度も心を揺るがし、周りの人に気持ちを話すことで、徐々に整理していくものです。看護師ができるケアは「聞くこと」かもしれませんね。
看護師が自分自身におこないたい心のケア
仕事柄、死と向き合う機会の多い看護師ですが、自分の心のケアはきちんとできていますか?

大切な人を亡くしたときに起こる深い悲しみを「グリーフ」といいますが、私たち看護師が職業柄起こるグリーフのことは「プロフェッショナル・グリーフ」と呼ばれています。

看護師として遺族に対するグリーフケアを優先するがゆえに、知らず知らずのうちに自分の感情(グリーフ)を抑圧してしまっているケースがあります。

患者さんの死は悲しいものです。しかし「悲しいのは自分よりもご家族だ」と感情を抑え込んでしまう方が多くみられます。それでは自分の心がどんどんダメージを受け、うつ状態になってしまうこともあるのです。

悲しみから無理に目をそらすのではなく、悲しみも受け入れることで、少しずつ前に進んでいきたいですね。

グリーフケアってなんだか難しいイメージがあったけど、私たちがするべきことは話を聞いてあげることなんだね。
あと「看護師だから泣いてないでしっかりしなきゃ!」って思ってたけど、私たちもきちんと悲しむことが大切なんだね。
これからこういう場面があったら、私が話を聞いてあげることで、ご家族の気持ちを少しでも楽にさせてあげられたらいいな!

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