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注射は、人の肌に針を刺す行為なので、最初は誰もが苦手と感じるものです。
また注射には、点滴や採血のほか、静脈注射や筋肉注射、皮下・皮内注射などさまざまなものがあり、担当する業務内容にもよりますが経験を積んでいくにも時間がかかります。
学生のうちに人形を使って何度も練習をしても、実践とは異なりますし、失敗したらどうしようという不安も大きくなるでしょう。

また、血管の状態が患者によって異なるのも、苦手と感じてしまう原因になります。
皮下脂肪で埋もれている血管、老化により安定しない血管、薬により細い血管、泣きわめき探しづらい子どもの血管、などなど、注射が必要な患者の多くは、注射しづらい血管であるのも関係しているでしょう。

1.先輩看護師で練習をする
先輩看護師に協力を求め、練習を行いましょう。
実践をするなかで先輩看護師による厳しい目で、針の角度や位置などの厳しいチェックを受けることで、患者への注射の際の緊張感を減らすことができます。

2.刺しにくい血管への対応を習得しておく
針を刺しにくい場合の対応方法について、あらかじめ習得しておくことで、苦手意識を克服することができます。
注射前に穿刺部を40度程度に温めたおしぼりで温める、腕を下ろしたりマッサージしたりする、脱水気味なら水分を摂ってもらうなどの工夫をします。

また、動きやすい血管は、針を刺す位置から少し下の部分を指でしっかりと固定して、逃げないように引っ張り、細くてもろい血管なら、細めの針で浅くゆっくり刺すなど、血管の状況に応じた工夫を何度か試してみて、成功体験を積むようにしましょう。

3.患者への配慮面から自信を持つ
注射自体に慣れることも大切ですが、その前に患者への配慮をしっかりと身に着けて自信を持つことで、注射への苦手意識を無くしていくこともできます。

注射をする際の患者の姿勢が楽になるよう、台や椅子の高さの調整や、クッションを使った姿勢の安定を、まずは完璧にマスターしましょう。患者への声掛けは、毎回同じ言葉で構いませんので、落ち着いて行うことで患者に安心感を与えます。

また、患者に痛みを感じさせないよう、素早く痛点を通過するように刺すのもポイントです。患者が子どもの場合は、注射が終わったあとはしっかりと褒めてあげるようにしましょう。

4.事前にイメージトレーニングをする
注射前に、自分が上手く注射を行う様子をイメージしてみましょう。
最近では、YouTubeなどで看護師による動画も公開されているので、何度か見る事でイメージトレーニングにも役立つでしょう。